キラキラポイズン

キラキラ粉飾、人間レフ板、弱者のアクセサリー化と、他者の困難を甘くふんわりした言葉で加工してエモく売り出すコラムの炎上が続く。分かりやすい感動がふわふわと発信され、一見ほっこりした話のようだが、違和感が残る。弱者は消費されるために苦しんでいるんではないのに、典型的な弱者イメージを押し付けられ、後味が悪い。この感じの悪さは何だろう。これをキラキラ毒(ポイズン)と呼びたい。毒性が強いから注意が必要だ。
郡司真子 2021.04.27
誰でも

この毒の成分を考えた。大っぴらに毒が発信されるようになった元祖は、24時間にわたりテレビで弱者の頑張りを褒め称える番組あたりからだろうか。バブルが過ぎていくつもの大災害を経て、パンデミックともに生きる時代に突入し、貧困が広がったあたりから貧困を異文化として消費しようとする人たちが毒をなんかいい感じ風に発信するように。

なぜこの現象が起きるのか、書き手にとって半径5メートル以内のウチに向けてのエンターテイメントとしてのコンテンツであり、取材対象はソトの消費してもよい物体と考えているからではないか。コラムだけでなく、報道記事にもこのテイストの記事を見かけることが増えた。

弱者に対する絶望的なまでの共感性の欠如、当事者性のなさ、当事者搾取を感じてしまう文章がここ数年増えていないか。炎上後、ご気分何ちゃらの定型反省文後に繰り返されることが続いている。誰も心から反省するようなことをしていないからだろう。

性暴力二次加害が何の躊躇いなく発信されることが増えていることにも注目したい。metoo運動が広がり、性暴力や性差別発言をしたら、一発アウトという先進国が増えてきた。一方、男尊女卑依存がまだまだ強い日本では、性暴力は軽視され、二次加害は野放しだ。性暴力被害者をエロいコンテンツとして消費しようとする人たちまでいる。

弱者の困窮を甘くゆるい言葉でコーティングして何だかいい話的に売る広告代理店っぽいスタイルと性暴力二次加害蔓延の仕組みは、やはり同じで、強いものが弱いものを自身を輝かせるために消費する構造。これは私たちが暮らす日本社会の今の構造そのものだ。

炎上しても何度でも繰り返す当事者消費、性暴力加害者や加害団体がいつまでも権威として持ち上げられる二次加害、オールドボーイズクラブのミソジニストが性差別発言しても権力に居座り続ける社会、これらに諦めず、NOを突きつけていかないと、何にも変わらない。強いものたちは、私たち当事者が諦めるのをニタニタしながら待っているからね。

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