「父の娘」だった
仮面 写真提供 郡司真子
私はかつて「父の娘」だった。家父長制に過剰適応してサバイヴしてきた。その黒歴史から生きてぬけることこそが、私には、必要だった。
母に内緒で高級な場所に連れて行ってくれる父が、好きだった。当時珍しかった歯列矯正歯科やハイウェイレストラン(神戸)や新しくできた高級レストランに連れて行かれ、『マイフェアレディ』のように、話し方から所作振る舞い、善き娘としての振舞いを仕込まれた。それは、父の愛だと信じていた。あれは支配であり、飼育だった。父は、私が小3のときに脳の病気で長期入院し、中学1年のとき他界した。私はずっと、10歳以上離れた家父長制の男性の庇護のもとにしか、自身の安寧はえられないと思い込む時期があった。
私の伴侶は、10歳上だし、親友の多くは10歳以上年齢の離れた男性のジャーナリストや記者だ。
「父の娘」とは、おじさまがたに都合が良い子で、上座とか日本のしきたりや作法が叩き込まれ、家父長制を内面化して、さらなる被害者を増やすスイッチをいれてしまう女性たちのこと。
私は、おっさんに都合がいいふりをして生きてきた。それが日本社会で生き延びるストラテジーだったから。それを、私は、娘たちに継承したくない。
性的客体化された女性表象に幼い頃から囲まれて育つ日本の成育環境は、まさに「父の娘」を量産している。メディアもその加害に加担していることに自覚すべき。「父の娘」を報道機関が持ち上げる加害性に気づいて欲しい。
あえて告白すると、私はあの時代性にviolateされてしまった少女だったし、10代から20代は、「おじさんが好き」「ジジゴロシ」な女の子として、時代を愉しんだつもりになっていたけれど、今になって振り返れば、大人に性的搾取されていたんだと気づいた。あの頃の痛みは、悪夢としてフラッシュバックするんだよ。
「男性を怒らせないように権利を主張しないと」「声高に叫ぶのではなく…受け入れられるために…」保身と擬装セーフティネットである組織維持のために、家父長制の規範に沿って弁えて生きる道徳を説く「父の娘」。それしか「娘」の生きる道はないと思い込ませ主体性を乗っ取る。性産業も同じ構図だ。
AV出演被害防止・救済法 AV新法 ロビーイング、助成金、について、「父の娘」の人がデマを撒き散らしているから、あえて書く。私の立場は、性搾取反対、性売買反対。#AV出演被害防止救済法 の成立過程でも「父の娘」がおじさんがたに忖度する姿を見せつけられた。与党(家父長制)に嫌われないように、いつのまにか、ザル法になった。救われるべき被害者見捨てられたまま、法律は成立してしまった。
AV新法拙速に成立させないで派にデマ攻撃を仕掛け、プロレスに仕立てあげようとする「父の娘」が参院選に野党から立候補するという気持ちの悪い動きもあった。オールドリベラルの「父の娘」は加害性が強く、フェミニスト鑑定士のオールドリベラルとともに性売買合法化を狙って、被害者団体や家出少女の当事者団体の攻撃を煽っている。
「父の娘」は、高学歴女性だけではなくて、女衒の胴元が得意なアイドルビジネスに容易に吸収される主体性の乗っ取られた状態も同じです。
女衒の胴元が得意なアイドルビジネスに容易に吸収される主体性の乗っ取られた状態も同じです。
2022年12月31日のNHK紅白歌合戦では、日本で一番人気のあるということになっているアイドルグループのパフォーマンスの家父長制ぶりに驚いた人も多かった。さすが、女衒の胴元に勲章を出してしまうほど「父の娘」の国なのだ。
キツネ
ごめんなさい
わたしは、アイドル否定派です。
早く搾取を離脱して
日常にもどりましょう。
この国に生きるつらみ。
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「まさか褒章の栄誉を賜るとは」 紫綬褒章の作詞家・秋元康さん | 毎日新聞 mainichi.jp/articles/20220… 「まさか褒章の栄誉を賜るとは」 紫綬褒章の作詞家・秋元康さん 政府は2022年度春の褒章を28日付で発表し、学問や芸術分野で功績を残した人に贈られる紫綬褒章に、作詞家の秋元康さん( mainichi.jp
私たち、このままでいいんですか。「父の娘」をやめませんか。
「父の娘」コルセットをはずすチェックリスト
ルッキズムやめる
子どもは親のアクセサリーや子分ではない
自他境界線を大切にする
自身の決定は社会的抑圧によるものではないか
搾取されていないか
誰かに支配されていないか
パートナーとは対等か
主体性を乗っ取られていないか
過剰適応していないか
関係性に支配がないかは、レジリエンスさんのチェックリスト参照
「父の娘」をやめたい女の子が共感できる映画
フリージャーナリスト 郡司真子
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