大学性暴力加害者は二度と教壇に立たないでください

先日、アカデミア性暴力裁判の判決が確定しました。執行猶予3年付きの懲役2年、有罪判決です。加害者の大学教授は逮捕起訴された時点で国立大学を懲戒解雇されたことは、大々的に報道されましたが、有罪が確定したことはニュースになっていません。大学も加害者も被害者に一切直接謝罪がなく、学内での再発防止策も不十分です。大学内性暴力を防ぐための法整備が足りません。
郡司真子 2022.05.24
誰でも

個人情報保護のために特定できる内容は記載しません。被害者から詳細を聴きました。

性暴力加害者の大学教授は逮捕起訴後、2回の公判で懲役2年執行猶予3年の判決。双方控訴せず、判決が確定しました。

裁判では、加害者自体が、なぜ性暴力をしたかわからないと主張し、判決が執行猶予と決まった際には、満面の笑みで妻と喜び合っていました。

執行猶予付きの懲役刑である有罪判決は、無罪ではありません。

有罪判決が出ても、性の尊厳を傷つけた重みを理解できない加害者が多いことは、性暴力事件を扱う弁護士の間でも問題視されています。

一方被害者は、性暴力のPTSDの症状により通学ができず、学業ができていない状況で苦しみ続けています。

加害者の起訴と懲戒解雇は大きく報道されましたが、一番大事な判決については一切ニュースになっておらず、メディアにはまったく載っていません。

大学の性暴力は報道がセンセーショナルに扱うがために、二次加害も広がってしまいます。大学自体の体制にかなりばらつきがありすぎ、大学性暴力を防ぐための法整備自体がありません。

被害者は、他大学のハラスメント相談員と相談し、被害者に対する大学への対応は不適当であり、10年以上前の体制であること、被害者を守るシステムができていないことが明らかとなりました。また、大学側の調査の流れもかなり不透明なところが大きく、アカデミアで発生する性暴力について、大学によって対応にばらつきがあることも問題です。

加害者は、ただ魔が刺しただけと罪の意識があるのかも疑わしく、加害者の周りは免責を求める署名などの支援を行うなど、 大学側から加害者の周りの説明がなかったために、被害者は、周辺から二次的被害の言葉を受けるなど二次的被害に苦しめられています。

実際に研究室内の学生から、被害者が嘘つき呼ばわりをされたり、指導教官がいなくなった損害を被害者のせいにされたり、 今回のことで研究室の教員から、ラボが解体状態になったことを被害者に伝えられたことも、ビクティム・ブレーミングに当たります。

大学内には学生と密室にならないようガイドラインが設置されているにもかかわらず、多くの教員は守っておらず、それを注意する人もいない。 何か対策をとったかと、尋ねても善処しますだけで、具体的な対策の発表はない。会見と文章で謝罪はしてますが、被害者本人に対する大学側からの直接の謝罪はなかったそうです。

大学教員から学生への性暴力は、2022年4月1日施行の児童生徒への性暴力を禁止する新法の対象外であり、各大学の自己規制やガイドラインが確実に守られているか、不安があります。大人同士の自由な恋愛、主体性に任せるという逃げ道が権力勾配のある、地位関係性利用の性暴力被害者を苦しめています。

大学性暴力、あらゆるアカデミックハラスメントの撲滅を求めるとともに、私が所属する性暴力被害者団体でも、法整備を進めるための取り組みを続けます。大学、大学院でも、性暴力加害者が二度と教壇に立てないシステムと法整備が必要です。

ジャーナリスト 郡司真子  aalto 代表 

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