性的自傷のやめかた

最初に出会ったアダルトコンテツがその人自身の性の価値観に大きな影響を与える日本の性に関わる問題、性暴力被害者が「性的自傷」「トラウマ再演」しないために何が必要か、長年依存症治療、加害者臨床を専門としてきた大船榎本クリニック精神保健福祉部長の斉藤章佳さん(精神保健福祉士・社会福祉士)にお話を伺いました。
郡司真子 2022.04.18
誰でも

◉性暴力はなぜ起きるのか 斉藤章佳さん

今回は、なぜ性暴力が生まれるのか、なかなかなくならないのはどうしてなのか加害者臨床、依存症治療が専門の斉藤章佳さんにインタビューしました。斉藤さんにお話をきかなければと考えたのは、『セックス依存症』(幻冬舎)を読み、性暴力被害者の女性が特に、性的逸脱行動を繰り返したり、自傷行為的に性売買に従事することなどを知ったからです。また、日本には、性暴力女性被害者の自助グループの絶対数が少ないことについても依存症治療の専門職としてのご意見を伺いました。

【斉藤章佳さんプロフィール】

精神保健福祉士・社会福祉士。大船榎本クリニック(=神奈川県鎌倉市)精神保健福祉部長。榎本クリニックにて、20年にわたってアルコール依存症をはじめギャンブル・薬物・性犯罪・DV・クレプトマニア(窃盗症)などさまざまな依存症問題に携わる。代表作の『男が痴漢になる理由』(イースト・プレス)は韓国・台湾中国で翻訳され発売されている。その他にも『万引き依存症』(イースト・プレス)、『小児性愛という病-それは、愛ではない』(ブックマン社)、『しくじらない飲み方 酒に逃げずに生きるには』(集英社)、『セックス依存症』(幻冬舎)、『盗撮をやめられない男たち』(扶桑社)など依存症に関する著書多数。漫画『セックス依存症になりました』(集英社、津島隆太作)の監修も務めている。

2022年3月に発売された『行為プロセス依存症の診断・治療と再発防止プログラム作成の手引き』(診断と治療社)でも、コロナ感染予防の影響で、「オンラインセックス依存症」「オンライングルーミング」について取り上げられていて、インターネット依存とともに、スマートフォンから繋がるSNSは、日本の若い世代が性的に搾取される温床になっている現状を指摘しています。

インタビューの冒頭に、斉藤さんが、「子どもたちが性に触れる最初の段階の問題」を是非とも多くの方に知っていただきたいとアダルトビデオ(AV)やネット動画配信についてお話し下さいました。

http://shindan.co.jp/books/index.php?menu=10&cd=253700&kbn=1 

第3章 性依存症の診断・治療と再発防止プログラム

第3章 性依存症の診断・治療と再発防止プログラム

◉最初に出会ったアダルトコンテツがその人の「性の価値観」に大きな影響を与える

(斉藤章佳さんのインタビュー)

性犯罪において少年事件や成人の場合にしても過去から遡ってヒアリングしていくと、最初に出会ったアダルトコンテツがその人の「性の価値観」に大きな影響を与えているというエピソードに度々出会います。私は加害者臨床に携わっているので、そのバイアスも考慮しなければならないですが(つまり受診者の大半が顔見知りでないケースの性犯罪)、皆口々に「大きな影響を受けている」と言います。少年事件を扱っていても、加害者は、まさにリアルタイムでそういう経験をしています。

少年たちは、「特殊な性嗜好の動画」について強烈なインパクトとともに大きな影響を受けています。たまたま検索で出てきた、今まで見たことのない類の、単に男性と女性が性交しているというものではなく、すごく暴力的だったりとか、倒錯的な内容まだ人格形成が未熟で情報の選択能力が低い少年が観ることは、ショックが大きい、衝撃的な体験です。それが強烈に記憶に残っているケースもあり、彼らは動画の中にあった類似行為を社会の中で「反復強迫」として行動化しています。

著書の『セックス依存症』(幻冬舎)の中にも事例を紹介しましたが、その少年がうまれて初めて観たアダルトコンテンツというのが、「逃げる女子校生のスカートに追いかけて射精し、最後は女子高生が笑顔で終わる」という内容です。最後には嫌がっていたけど「被害者が性暴力を受け入れる」という筋書きのコンテンツで、彼は、中学生で始めてその動画を見て、衝撃を受け「このような行為を受け入れる人もいるんだ」と学習しています。そして、その動画を想像しながら、覚えたての自慰行為を繰り返していくうちに、高校生なって、とうとう学校内で行動化してしまいました。その後、成人後も同様の性暴力をずっと続けてきて、結局治療的な介入なしに刑務所に3回収監されました。現在は社会内で治療プログラムを受けて、今のところ、再犯していない状態です。

セックス依存症 斉藤章佳さんの著書

セックス依存症 斉藤章佳さんの著書

今の日本の性教育は、特に我々世代の男性にとっては、AVが主流を占めていたといってもの過言ではありません。最近になってようやく、性教育関連の本がたくさん出版されて、まさに性教育バブルみたいな状況で、多くの人の目に、性教育の様々な書籍が目に触れて、「プライベートゾーン」「自分の身体は自分のもの」「性交同意年齢」についての知識が広がり、「性的同意は当たり前」になっていく時代が、やっと来始めました。しかし、いまだに少年事件から明らかになるのは、日常的に少年たちが観て自慰行為しているのは、AVであり、それも以前よりもインターネットが発達した影響もあって倒錯的なAVから性の知識を得ているという事実があります。それも自分で、選びたい放題の時代です。AVは今、実に多様なコンテンツがあります。一昔前は携帯やスマホがなかったから、情報を共有するにしても、集団で、グループで、例えば、先輩や友人から借りたビデオを回して観るとか、それなりに待つ時間があったけど、今は個人で「いつでも」「どこでも」「すぐ」にアクセスできます。

少年たちは、それらを観ながら自慰行為を繰り返し、強烈に刷り込まれていきます。それを「実行してはいけないフィクションである」と分かっている人もいれば、AVの内容を現実なんだと信じ込んでしまって同じように行動する人もいます。

情報の弁別ができない年齢から、性的コンテツに触れる有害性は、明確に指摘されなければいけません。下地にちゃんとした性教育があって、性的同意概念も含めたものを丁寧に学習した上での価値観の元に、情報を選択していかなければならないんです。

今は、逆で、正しい情報を後から知ることが多いです。加害少年に性的同意のレクチャーすると、そんなの親からも学校からもどこでも習いませんでしたと。人によっては、そのこと知っていれば、今回の事件を起こしてなかったという感想を述べる加害者もいます。実は学習する機会がそもそもないことで、加害行為に至ってしまうような少年たちも大勢います。早い段階から、性教育を実施していくことが大切です。

10代はスマートフォンが主流

10代はスマートフォンが主流

◉性教育が必要なのは、大人であり、お父さん

まず性教育が必要なのは、我々世代の大人です。幼い子どもを持つ大人世代がそもそも圧倒的に性教育を受けていない。その親世代ももちろん受けていないし、そういうものは自然と覚えるものだということで認識されています。場合によっては、極端な性的嫌悪を親が持っている家庭の子どもにこそ、性教育が足りない。そういうことを考えると、子どもは言うまでもなく我々のような現役の親世代に性教育が絶対必要なんです。

日本の典型的な家庭内のシーンでは、セクシュアリティを匂わす番組が始まると、何か触れてはいけないもののように黙ってチャンネルを変えるというケースがあります。そうすると、子どもの中で、「性っていけないものなのか?」「こそこそ隠すものなのか?」と、認識してしまう。過度な性的嫌悪を原家族で植え付けられた子どもが、「でも性欲はあるし性については興味がある」という、ダブルバインドの中で、いけないことだと思いながらもでも、快楽を求める歪んだ性嗜好を学んでいく。これは、根本的には親世代が性教育を受けていないところに問題が起因しています。そもそもなぜ子どもがうまれているのかというと、選択的シングルマザーなどは別として、大多数の場合は父親と母親の性衝動の高まりによって性行為し、子どもが出来ているわけですから、それを嫌悪し隠すことは子どもの存在の否定にもつながりかねません。

私はヘテロセクシャル(異性愛者)でシスジェンダー男性(身体的性と性自認が男性)の立場なんですが、母親が看護師なので、避妊や性に関しては、折を見て話された記憶はあります。ただ、父親からは、何も話してもらっていなくて、日本の父親は性を語る言語を学習していないから、話せないのだと考えています。自分のセクシャリティについて語るには、それらの言語を獲得する必要がありますし、それが性教育です。

私は、娘に対して、自分の身体を大切にするということは伝えられます。息子に対しては、自分の経験を伝えられます。どういう性経験をしてきたとか、セックスについてどう考えているかとか。避妊についてとか、AVはフィクションで、正しい情報の選択は最終的には自分でしていかなければならないとか。お父さんたちも自分の体験を中心にした話はできるはずです。父親という立場の人は、まずは学ばなければいけません。性教育の関連本がたくさんあるので、まず父親の立場の人が学ぶこと、それを伝えていく作業は、今からでも遅くないと思います。何度も言いますが、子どもよりまず大人が学ぶ必要があります。

性教育が必要なのはおとな、特にお父さん世代

性教育が必要なのはおとな、特にお父さん世代

◉性的自傷、トラウマ再演をやめたい

(郡司からの質問)

子どもを含め、すべての年齢層の性暴力被害者が、性化行動、性的自傷、トラウマの再演、性的逸脱行動を搾取され、さらに性暴力に遭い続ける問題があります。AVに自らすすんで出演したり、性売買の世界にしか生きるステージはないと考えてしまう人も多くいます。その中で傷つき体験を重ねて、心身ともに危ない状況になっていきます。その状態からどのように回復に結びつけたら良いでしょうか。

(斉藤さんの回答)

私が勤務するクリニックにも性風俗で働いている女性が患者さんとしてきます。やはり、性被害を経験している人が圧倒的に多い自傷行為や摂食障害のような合併症がありながら性的な逸脱行動を繰り返している状態です。過去の何らかの性被害があって、実家が貧困家庭であっても裕福であっても、そこで居場所がなく生きていくことが出来なくなり逃げてきた人のセーフティネットとして性風俗産業に引っかかってそこでしか生きる道がないと考えている人もいます。

性風俗でやりがい見出す人もいれば、やはりそこで搾取され続ける人もいます。リナクトメント(行動上の再演)として、性被害に遭った自分は汚い存在で、価値がない存在なんだと思い込み、自暴自棄になり、不特定多数の人と性関係を繰り返す、自傷行為としての性依存様症状をトラウマの再演として繰り返してしまうクライエントは多いです。

私が勤務するクリニックでは、性犯罪加害者のプログラムが中心なんですが、個別での相談は、性被害から性依存になってしまうというケースにSA、SCAという自助グループを紹介しています。女性クローズド・ミーティングは少なくて、男性が圧倒的に多いので、カミングアウトしにくかったり、男性がいるとあってはいけないことですが、トラウマの再演の問題が起きることもあります。

津島隆太@漫画家「セックス依存症になりました。」
@Tsm_Ryu
セックス依存症になった話①
2019/02/15 17:42
22391Retweet 43727Likes

漫画『セックス依存症になりました』(集英社、津島隆太作)は、性依存の男性が主人公ですが、実は圧倒的に女性の読者が多いんです。作者の津島隆太さんのもとに、女性の読者から、「この漫画に出会えてよかった」「私のことが書いてある」などのメッセージがたくさん寄せられています。女性の「性」の問題を扱える、トラウマ、性的自傷に関する治療施設や自助グループが圧倒的に足りないし、絶対に必要です。

一般企業では、EAPというシステムがあります。専門のカウンセラーと契約して、社員のメンタルヘルスの問題全般を扱い彼らのドロップアウトを防ぐシステムです。例えば、AVの業界でもEAPが必要じゃないかなと思います。性依存やトラウマを専門に扱える専門家がEAPという形で業界に入っていければ、苦しむ人へのケアができます。

依存症業界でも ハームリダクション という考え方があります。薬物使用によって起きる周辺の害を取り除くという考え方なんです。欧米諸国だと少量の薬物の自己使用は非犯罪化されて、困ったときは医療機関につながりやすくなっている。やめたい人は止める選択肢もあって、生きるために薬物が必要な人は、安全に使う選択肢がある。海外の政策は、薬ではなく人に焦点をあててどうするかを考えています。日本のAV業界でも安全に仕事ができる、AVに出演する人のメンタルヘルスや身体を健康に保つためのケアを充実させるシステムを作るのが重要ではないでしょうか。EAPのようなシステムを作って、専門のカウンセラーと契約して、サバイバルするために性的自傷行為や摂食障害とかメンタルヘルスの問題を抱えている人のケアを一緒にできれば、より安全に仕事ができる環境になっていくんじゃないかと考えています。

仕事や企業のパフォーマンスを維持したり、向上するために、メンタルヘルスの問題を解決していくことは必須です。これは絶対に必要なことです。EAPカウンセラーは、依存症の専門家が多いです。この制度の始まりは、企業のアルコール問題解決のために考えられたシステムなんです。それを性の問題に当てはめるなら、セックスカウンセラーや性依存の専門家が入るのが必要で、そこからコンサルテーションしてつなげて専門機関に行ったりできる。薬物療法が必要な人はそちらにつなげるとか、入り口としていろいろなところに繋げられるシステムが作れれば、風通しもかなりよくなります。

◉学校がつらくネット依存から性暴力に遭う子ども

子どもの性被害の問題で、一番多いのは、オンライングルーミングです。Twitterやインスタが主戦場で、DMでコンタクトをとりそこから徐々に手なづけていくケースが多く、子どもへの性被害の温床になっています。tiktokなどの個人投稿も同様です。この手なづけてマインドコントロールしていくことを「グルーミング」といいますが、加害者はグルーミングのアプローチがかなり周到です。受容、共感、傾聴を巧みに使いながら、時間をかけながら関係性を作り、その間自撮り画像を送らせたりし、やがて実際に会って加害行為に及ぶ。ここにどう規制を入れていくかは、加害者臨床側としても、重要な課題です。

ソーシャルゲームのチャット機能などで加害者は本当に優しい人を演じます。加害者が巧妙にてなづけている問題は、もっと知られないといけないです。その温床になっているのは、やはりスマートフォンです。ただ単に子どもに持たせるのはダメです。盗撮もスマホでやりますし、今の若い世代は、あらゆる情報をスマートフォンで得ていて、体の一部になっています。スマートフォンを持たせる時は、性的同意のことも含めて、ちょうどいい性教育のきっかけになると考えて欲しいのです。

<b>子どもの性被害の問題</b>で、一番多いのは、<b>オンライングルーミング</b>

子どもの性被害の問題で、一番多いのは、オンライングルーミング

◉スマートフォンを渡すときに性教育が必須

許可なく他人を撮影するのは、どれだけ暴力的なことなのか、子どもは知らないんです。面白い画像だからと友達にLINEで送ると拡散されます。それがどれくらい暴力的なことか教えないと、子どもにはわかりません。盗撮でも、自分の撮った画像を知らない誰かに送るということも、自分のことを大切にするという視点から見ると、そこを犯される可能性が十分にあります。スマホを持たせるタイミングで、性教育できるいい機会にしないといけません。今は、盗撮被害はほとんどスマホからです。

スマホから性被害に巻き込まれる子どもたち

スマホから性被害に巻き込まれる子どもたち

◉性暴力被害者の自助グループが足りない

自助グループは、今のところ依存症の世界でしか注目されていないんですが、共通の属性の人が集まって、匿名で、そこだけで正直な話ができるグループが性暴力被害者にももっと必要です。いろんなグループがあっていいんです。男性の生き辛さを持っている人のグループ、12のステップを上手く生かして、性暴力被害女性や女性で性的自傷に苦しむ人、AVの女優さんだけのグループがあってもいいと思います。行政の管理下ではなく、参加は強制されないアルコール依存症のAAなどの自助グループは会費も取らないやり方で、1935年からずっと続いている世界中にある回復の共同体なんです。カウンセリングは敷居が高く、費用も高額だけど、自助グループは、自分たちだけで運営することに意味があります。依存症関連ではたくさんの自助グループがあり、たくさんの回復者が出ています。依存症の世界で成功してきた実例がたくさんあります。しかしながら、女性だけが参加できるグループがあまりありません(女性クローズド)。性的自傷やトラウマ再演、AV女優、性売買売り手女性にも自助グループに参加することにより、傷つきからの回復や支援につながるのではないでしょうか。

◉性売買「買い手」は「性暴力加害者」という視点

(郡司からの質問)

今の国会で設立することを目標に、困難女性を支援する新法について審議されています。売春防止法の古い部分を廃止して、貧困や性売買などで苦しむ女性を支援につなげることを目的としています。そこで問題となっているのが、売春防止法5条を残したまま性売買売り手に罰則をつけ続けるかどうかです。買い手側を取締る法整備が足りない現状で、売り手女性が苦しめられている現状を改善してほしいという声が、性暴力被害者から上がっています。どのように社会にアプローチしたら良いでしょうか。

新法の審議内容

新法の審議内容

(斉藤さんの回答)

日本は、性売買の買い手が優遇されている社会です。買い手側のことを研究している人は、ほとんど私は知りません。なぜ、男は女を買うのか、を考えるとき、買い手は加害者、売り手は被害者という新しい捉え方ができます。

買い手側は地位関係を含めて、買われる側に比べて、力を持っている側です。そこでは、容易に性暴力が起きますなぜ性犯罪をするのか、とその構造は地続きです。性的に女性を消費する視点とか、男尊女卑的な価値観とか、性的な欲求だけでなくて、優越感支配、男性性や強さの確認、所有する欲求、飼育する欲求、これらを満たすために、繰り返される行為は性暴力であるという、性犯罪の定義(Perry&Orchard 1992)があります。これは、買い手側の心理は共通しているところが驚くほどたくさんあります。その意味で、買い手は、性暴力加害者と同じという視点は重要ではないかと考えています。海外の論考でこのようなものがあります。買い手側の問題は、性暴力加害者と同じだとわかります。

参考文献

Perry,Garry P.& Janet Orchard(1992)Assessment and Treatment of Adolescent Sex Offenders. Professional Resource Exchange Inc.

◉インタビューを終えて

AV契約取消権に関する署名活動の中で、性暴力被害者の性的自傷、トラウマ再演が社会で搾取されていること、理解がすすんでいないことを中心に私は声を上げてきました。超党派の国会議員にそのことを伝えるために、白川美也子医師、西村光太郎医師にインタビューし、その内容を考慮していただいたこともあり、すべての年齢で取消権が使える新法にしようという動きが出てきました。

現在審議中の新法が施行されれば、取消したい人は救済される可能性が高まります。一方で、自身の性的自傷、トラウマ再演に気がつかないまま、搾取状態にあったり、傷つきを重ねたまま苦しむ人に、どうにか支援に繋がって欲しい。そのために、斉藤章佳さんにお話を伺いました。

インタビューの中で、初めてみる性的コンテンツが、その人の性的な価値観を決定づけるということ、スマートフォンデビュー時に確実に性教育が必要だということ、性教育は、大人、特に父親にこそ必要だということ、性暴力被害者の自助グループが必要だということ、性売買買い手は性暴力加害者と同じだという重要な示唆をいただき、これからも性暴力撲滅と被害者が1日でも早く自分らしさを取り戻せる社会に変えていくことが必要だと伝えていきます。

最後に斉藤さんからお土産をいただきました。

助産師の櫻井裕子さんが行う性的同意運動キャンペーンのバッヂとステッカーです。

イヤよイヤよはまじでイヤ!

イヤよイヤよはまじでイヤ!

https://profile.ameba.jp/ameba/sannba-sakurai/

おかみ
@yorudan_yu_ko
とある大物があの❗ジェクスさんに「この缶バッチ、ジェクスで作って」と働きかけて下さった😭ジェクスさん→「社に持ち帰り検討します」ドラマで良くみるヤツ😂ダメ元で「このイラストのコンドームは❓」とおねだり。返事は「社に持ち帰り…」(マタデタ)😂
#ジェクス
#コンドーム
2022/02/10 09:37
12Retweet 71Likes

斉藤章佳さん最新の論考もいただきました。

加害者臨床における修復的司法アプローチの試み~性犯罪被害者と加害者との対話プログラムで見えてきたこと~

加害者臨床における修復的司法アプローチの試み~性犯罪被害者と加害者との対話プログラムで見えてきたこと~

加害者臨床における修復的司法アプローチの試み 

~性犯罪被害者と加害者との対話プログラムで見えてきたこと~

加害者と被害者との対話は、私も、とても必要なことだと考えています。特に子どもへの性暴力による心身の後遺症を加害者に知ってほしいんです。性犯罪被害者と加害者との対話プログラムについて、今後また斉藤さんにお話しを伺います。

************

次回は、斉藤章佳さんとご著書『セックス依存症』で対談され、性について考えるイベントを開催中の現役のAVトップ男優である森林原人さんのインタビューをお伝えします。

フリージャーナリスト

郡司真子

ご意見はメールでお願いします。

komaken602@gmail.com

無料で「Victim/Survivor Focus」をメールでお届けします。コンテンツを見逃さず、読者限定記事も受け取れます。

すでに登録済みの方は こちら

誰でも
不登校特例校の集い中止について
誰でも
AV業界の闇を言語化するシリーズまとめ
誰でも
「父の娘」だった
誰でも
Colaboへの攻撃の背景
誰でも
こぼれ落ちた傷つき
誰でも
キラキラが痛くてたまらない
誰でも
子供が性的暴力の被害に遭うことについて
誰でも
大学性暴力加害者は二度と教壇に立たないでください